物価が上がる/下がると、どうなる?
注:ここに記した法則はあくまでも一般論であり、現実には、法則に当てはまらない現象はいくらでも見受けられる。
債券
【法則】
物価が上がると、債券価格は下がる
物価が下がると、債券価格は上がる
【理由】
物価が上がると、日本銀行はインフレを抑制するために、金利を上昇させる。よって、債券価格は下がる。
株価
【法則】
物価が上がると、株価は上がる
物価が下がると、株価は下がる
【理由】
物価が上がると、利益が増える。よって、株価は上がる。
ただし、これは全ての商品・サービスの価格が均等に上がり、売上と売上原価が同じ割合だけ増加した場合の話であり、現実には、均等に価格が上がることはありえない。そのため、物価が上がったのに株価は下がった、という事例はいくらでも存在する。
例えば、原材料や資源価格の上昇による資源インフレや賃金の高騰による賃金インフレなど、生産コストの上昇によって起こるインフレ(これを「コストプッシュインフレ」という)は、売上に悪影響を与えるので、株価を下げる。また、あまりにも急激なインフレは、投資家に不安を抱かせるので、株価を下げる。
株はインフレに強いと言われるが、あまり過信すぎないように。
金利
【法則】
物価が上がると、金利は上昇する
物価が下がると、金利は下落する
【理由】
物価が上がると、日本銀行はインフレを抑制しようとする。よって、金利は上昇する。
為替
【法則】
物価が上がると、円安になる
物価が下がると、円高になる
【理由】
物価が上がると、円の価値は下がる。よって、円安になる。
金(きん)
【法則】
物価が上がると、金の価格は上がる
物価が下がると、金の価格は下がる
【理由】
金の価格はドルを基準にして決められており、金を日本で売買するときは、その時点での為替レートによって、ドルを日本円に換算してからグラムあたりの値段を割り出す。そのため、円安になると、金の価格は上がる。
そして、物価が上がると、円の価値は下がり、円安になる。よって、金の価格は上がる。